眠ろうとしても、眠気がないとうまく眠れません。よい睡眠をとるためには、眠気とうまく付き合っていくことが必要です。では、眠気の強さはどのように決まっているのでしょうか? 眠気の強さを大きく決める眠くなる3つの理由を紹介します。
1. 体内時計
まず、眠気を決める大きなポイントが、体内時計です。体内時計のタイミングによって、眠気が非常に強いときもあれば、まったく眠くない時もあります。体内時計は、眠気と覚醒のリズムを支配しています。体内時計の周期を、よく理解することが睡眠を管理するポイントです。体内時計の周期で眠気と関わるリズムとしては、サーカディアンリズム、サーカセメディアンリズム、ウルトラディアン・リズムがあります。それぞれ、24(25)時間、12時間、90分の単位で眠気が変動します。
参考リンク「体内時計」
2. 睡眠時間
眠気の強さは、前日までの睡眠時間によって変わります。起きてからどれくらいの時間が過ぎたのか、どれくらいの間寝不足が続いていたかによって眠気の強さは変化します。借金と同じ考えで「睡眠負債」とも呼ばれます。この、睡眠負債が多いほど、眠気が強くなります。
参考リンク「理想の睡眠時間」
3. 睡眠物質と睡眠ホルモン
眠気は、睡眠物質と睡眠ホルモンの量によっても左右されます。代表的な睡眠物質が、日中の活動によってつくられる「アデノシン」です。アデノシンのほかにも「プロスタグランジンD2」という睡眠物質があります。このプロスタグランジンD2もアデノシンと同様に眠気を誘う体内物質です。
また、睡眠ホルモン「メラトニン」によっても眠気が変化します。メラトニンは間脳の「松果体」という部分から分泌されるホルモンです。メラトニンが多く分泌されるのは、朝起きて14〜16時間後です。そのため、朝起きていると夜に眠くなるのです。
参考リンク「メラトニン」
眠気の強さを大きく決める3つの原因を紹介しました。体内時計、睡眠時間、睡眠物質と睡眠ホルモンによって眠気の強さは変わります。
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